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アキクサインコの成長

 

アキクサインコは名前も素敵ですが、可憐で大人しく飼育しやすい鳥です。そのうが大きく、腹持ちの良い鳥ですから、温度管理がしっかりしていれば元気に育ちます。くたくたしている姿はとても可愛く、餌をねだる姿もとても刺激される鳥です。

0日齢 2g

白い綿毛に包まれて生まれる。生まれた当初、綿毛は乾いておらず小さく見えるが、親の体温で温められ綿毛が乾くと、実際の体長より大きく見える。卵黄がまだ少し残っており、透けた腹の中に見ることが出来る。腹の中心にはへそのようなものがあり、卵黄はここから体内に吸収され、殻から出るまでにはふさがれる。 この時期は体温低下に気を付け、親が抱いている状態を維持する意味で、巣箱は覗かない。

4日齢  9g

2日齢よりもそのうの大きさが成長している事がわかる。腹部も大きくなり、腸内が食べ物で満たされている事がわかる。足腰もだいぶしっかりしてきて、盛んに動くようになる。孵化時の産毛に加え、腹部や頭部の産毛が生え始めている。まだ眼裂は見られない。腹部に黒い店が見られるが、これがへその緒である。全身に筋肉が付き始めて、2日前よりはふっくらした印象がある。そのうにはカナリーシードが入っている。

8日齢  19g

眼裂が観察出来る。翼から羽鞘が3mm程度出始めている。綿毛は糞などにより汚れ、固まってしまうことから抜けてしまったような感じに見える。そのうで餌が満たされているそのうが重く、前向きに倒れやすいので、この頃はあまり満タンにしてはならない。足環の装着にはまだ早い。生後2週間が適切であろう。そのう容量は約4cc程度である。生後8日で約7倍強の実体重となる。急激な成長である事がわかる。

12日齢  24g

座る事が出来るようになる。それと同時に羽繕いの真似事をするようになる。翼、腹の下の部分など、足腰が安定した形で座っていなければ出来ない行動である。羽鞘は雨覆が出てきた。頭部の羽鞘も写真では分からないが、全体に及んで生えてきている。眼は大きく開き、明らかに見えている行動を取る。日中、起きて行動している事が増えてき て、遊びが生活に含まれ始めている。

16日齢  39g

体重の伸びが著しい。25%の伸びを示している。食べた餌は全て体重に置き換わっているようだ。2日前に比べると、雨覆羽 の羽鞘が開き、翼らしくなってきている。頭部の羽鞘はさらに伸び、頭部がルビノーの特徴であるピンク色に染まってきた。視覚により挿餌時を認識するなど学習能力も備わり、積極的な行動を取るようになる。羽鞘が開くことにより、綿毛は羽毛の下になり、目立たなくなり始めた。

20日齢  55g

さらに体重増加が著しく、9gの増加が見られる。これは全てが体重増加では無く、そのうの成長により容量が増加していることも含む。自ら食べる量でここまで食べることを参考数値とする事が目的である。羽鞘はやく4.5cmまで伸びている。鳥の場合、翼の下の部分の発生は最後になる事が多いが、アキクサも同様である。尾羽も約1.5cm程度伸びている。頭部の羽鞘は半分程度開き、さらに丸みを増した印象を与える。

24日齢  64g

体重の伸びが止まりつつある。羽鞘は7割程度開いている。もうすっかり雛の様子である。挿餌で育てている場合は、親が育てる場合よりも、羽鞘が開くのが遅い。親はこまめに羽繕いをしている様だ。巣材にも拠るが、挿餌で体重が重い場合、尾羽で体を支える事が多く、その為か、尾羽が擦り切れ始めている。親が育てた個体では見られない。地肌が見えない程度の羽毛に覆われている。この頃に手のり訓練を始める。

28日齢  55g

この頃にはケージに移すと良いが、理由は羽ばたきを始めるからである。さかんに羽ばたきを行う。驚いたりすると飛ぶようになる。まだ意思を持って飛ぶ事は無いが、飛びたい欲求と、飛べる事に驚いているような様子が可愛い。羽はほぼ開き、これからは尾羽が伸びて行く。挿餌以外にも粟穂を食べ始めており、食餌の割合は挿餌7割、自食3割程度と思われる。ケージの中ではまだ止まり木には止まらない。

32日齢  42g

自食だけなので、ほぼ実体重である。40g前後の体重であろう。撮影時点ではそのうが空であった。そのうは急激に小さくなったのか、伸び縮みが大きいのか判断出来ないが、飛行に適した体になってきている。ほっそりとした感じが伝わるものと思う。アキクサの特徴として初列風切羽が特に長くなり、翼がシャープな印象を与える。ホバーリングや地面着地が多い鳥の特徴なのかと思うが、根拠は無い。

2日齢  5g

1g感度の体重計なので正確にはわからないが、体重は150%増である。そのうの中に親鳥から与えられた粒餌が見受けられる。孵化当初の腹部はそれほど出ていないが、孵化後は外部から栄養を吸収することで、腸内に食物が入るからか、俄然大きくなる。 この時期は消化吸収しやすいエッグフードを与える事を推奨する。まだ腹部よりもそのうが小さい。そのうは親の給餌状態により大きさが変化する。

6日齢  14g

体全体が丸くなっているのがわかる。急速にそのう容量が増えている。消化器官が成長し、食餌の消化吸収能力が高い時期である。ルビノーはメラニン色素が存在しないので写真ではわかりにくいが、翼には風切羽の羽鞘の形成が皮下に見られる。翼部分の成長もいちじるしく、羽の発生の準備をしている。まだ眼裂は見られない。脚力がつき、ひっくり返ってもすぐに起きるだけの運動能力を得ている。

10日齢  24g

まだ長い間は首を持ち上げて座る事は出来ない。餌をねだる声はだいぶ大きくなってきた。スポイトの給餌でも積極的に飲み込み、嫌がる様子は無い。羽鞘は1cm程度である。尾羽の部分も若干生えてきた。方の部分の雨覆羽がピンクなので、ルビノー決定である。ルチノーはこの部分が黄色い。背骨にそって羽鞘が出始めている。頭部の羽鞘はまだ出ていないが、皮膚の下には形成されているのがわかる

14日齢  24g

羽鞘はさらに伸び、2cm程になっている。先端は開き始めている。羽鞘は、まだ腹側にはあまり出ていないが、体の中心部の両側には生え始めている。特に頭部の羽鞘の成長がいちじるしく、開き始める事により雛らしい顔に急激に変わって行く。この頃からは盛んに伸びをしたり羽繕いを行う。尾羽は8mm程度伸びており、先端は同時に開いて行く。同時にそのうの容量も大きくなり、食べられる量が急激に増える。

18日齢  46g

食欲が大変旺盛になる。一度の挿餌で7g程度は食べるようになる。この頃になると羽毛により体全体がふっくらとした印象になる。頭部の羽鞘も開き始め、頭部が頭蓋の形から、丸い頭に変わりつつある。腹側の羽毛もだいぶ生え始めた。翼の綿毛はほとんど目立たなくなった。体重は約5g伸びている。表記している体重は挿餌も含めた体重である。健康状態の良い雛は、写真のように目が丸く開いている。

22日齢  62g

翼の羽鞘はほぼ開き、地肌全体を覆うようになった。風切羽はだいぶ開き、さらに長さが伸び、5.5cm程度にまで伸びている。腹部側も全体的に羽毛で覆われた。羽繕いは積極的に行っている。体重の増加に伴い、足腰もしっかりしてきて、歩行するようになってきた。今まではじっとしている事が多いが、この頃は盛んに歩くようになる。尾羽も急激に伸び始め、3cm弱である。羽ばたきの練習はまだ見られない。

26日齢  59g

体重が減少に転じている。マメルリハやサザナミにも共通に観察出来ることであるが、独餌が近付くにつれてそのう容量が小さくなり、そのう容量が減少に転ずる。体重そのものが減少するわけではなく、体内にストックする餌が減少するものである。風切羽は約6.5cmで、ほぼ成長は完了している。胸から腹部の羽毛もほぼ開き、全身が羽毛で覆われた。羽ばたきの練習を始めており、独餌に向けて準備が始まっている。

30日齢  49g

完全に独餌になっている。まだ自在に飛ぶことは出来ないが、飛行する事が楽しくなっている様だ。方向転換などはまだ出来ない。飛び立ち、ただ着地する感じである。水入れの水を飲むようになる。風切羽は元がまだ開いていないが、ほぼ開ききっている様に見える。尾羽だけが成長している。巣箱内にいる間は伸びないようになっていると感じられる。巣箱から出ると同時に伸びて行くのであろう。

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