サザナミインコの繁殖

 

ここに記していることは全て小さなケージ繁殖の場合です。大きなケージや禽舎の場合はあてはまらないこともあるかと思いますが、サザナミインコの繁殖は決して容易とは言えません。サザナミの雛は生まれた当初、可愛いとは云い難い顔ですが、大きくなるにつれ、その愛くるしい目と小さな声で様々な要求を出す姿に接すると、何度でも見たくなってしまうものです。まだまだ十分な情報が無いサザナミインコですが、産卵、孵化に至る過程は比較的順調に行う鳥です。ところが、孵化してからの雛の死亡等、原因不明な部分も多く、飼育環境を常に改善して、サザナミ インコにとってのベストを考えていく必要があると思います。

サザナミインコの繁殖は特に難しいわけではありません。その意味は、特に人間が苦労するという意味では無いという意味です。ただ、そんなに頻繁に繁殖するわけではなく、春と秋に集中することが多いです。室内であれば1年中繁殖しますが、年間の繁殖回数は、2回~3回が適当ではないでしょうか。ただし、産みすぎて心配になるということはありませんので、産卵をコントロールする場面は無いと思います。

ペアリング
 
サザナミインコのペアリングもさほど難しい事は無いと思います。雌雄が確実であれば、特に喧嘩をすることも無く、繁殖に及ぶものと思います。稀に相手を追い掛け回し、羽を抜くなどの行動を起こす事がありますが、それは発情したオスが、発情していないメスに対してイライラを募らせている場合の様です。発情に差がある場合は、攻撃的になりますので、離すなどして様子を窺う必要がありますが、それを過ぎれば仲の良いペアになることが多いです。
発情
 
サザナミの性成熟は過去の文献では1年半と言われていました。当方の経験では約8ヶ月からだと考えています。平均は約1年でしょう。発情と雛の時期の栄養が大きく関係していると考えています。サザナミは挿餌で育てられると、その警戒心からか、あまり食べないことが多く、体が小さいまま独餌を迎えた個体が親になると、成熟も遅れるように感じます。オスの発情は観察することが出来ます。メスに交尾を仕掛けたり、止まり木に対して、腰を落として擦り付けるような仕草を見せます。メスの発情はわかりません。
交尾
 
サザナミインコの交尾を見ることはなかなかありません。多くの鳥はオスがメスの上に乗り交尾を行いますが、サザナミインコの場合は、隣に並んで交尾をします。オスはメスの隣に行き、腰を下げて、メスもやや応える様に腰をオスの方に向けて交尾します。それはとても静かで短い時間に行われます。交尾を確認したことが数回しか無い為に、交尾の頻度がどの程度のものかわかりませんが、産卵前から、産卵中は頻繁に行っているようです。交尾を円滑に進めるために、まっすぐな止まり木を用意し、おもちゃなどの交尾の邪魔になるものは、ケージ内に置かないようにする必要があると思います。
産卵
 
交尾後、メスのお腹が膨らみ始めます。多くの場合、認知出来てから1日~3日で初卵を産卵します。産卵は通常一日おきに1卵で、鶏卵よりも丸みのある白い卵を産みます。多くの個体は平均5個の産卵をしますが、個体により5個~7個である場合が多いようです。巣材 は新聞紙や木の繊維を運ぶという報告があります。また、あらかじめ巣箱の中に十分な巣材を入れておくと、自分の好みに合わせた産座を形作ります。その多くは深いもので、巣箱の4隅に巣材が積もっている場合が見受けられます。
抱卵
 
サザナミの抱卵は主にメスが行いますが、オスも協力しています。抱卵時期のメスは、体を中腰のような状態にして卵を抱き続けます。私の経験では、6卵程度が限界のように思います。それ以上の数になると、体から外れてしまう卵があり、中止卵になります。それが又温められ、別な卵が中止卵になるという、中止卵スパイラルが懸念されます。巣材は柔らか過ぎないものを与える必要がありますが、それは巣材に卵が潜り込まないようにするためです。
孵化
 
若干の前後はあるものの、21日間の抱卵期間を経て、雛が孵化します。フィンチ類と異なり、産卵の順に孵化することが多く、一日おきの孵化となりますが、最初の3羽程度は連日孵化する場合もある。これは、3卵程度まで抱卵しない親がいる事に拠りますが、同日に孵化するという経験はありません。雛は約2gほどで生まれます。嘴が太く、顔はあまり可愛いとは言えませんが、羽が生え始めると、突然可愛くなるのがサザナミインコです。そのうの容量は大きく、おなかと同じくらいのそのうが餌で満たされています。この時期、我家では蕎麦の実を多く配合します。親は蕎麦の実を積極的に与えています。消化も早く、雛の成長には良いようです。
育雛
 
サザナミの最大の謎は、雛が突然巣箱内で死亡することが多いことです。原因がわからず苦慮していますが、4~5羽孵化しても、無事に育つのは2~3羽という事が多わけでは無く、また、そのうも餌で満たされていることがほとんどです。育雛が下手だと断言できないのは、雛の様子にそれを裏付ける根拠が見当たりません。糞の水分が多いため、巣箱の内部は大変不潔になります。その為に、カビが発生し、雛の肺にカビが入り込むことがあります。医師は、パインチップ等の巣材がカビを誘引するから、使用を控えるように言い、代わりに紙を使用することを進めます。ところが、もし紙を巣材に使用したりしたら、糞で紙が卵にへばりつき、孵化が阻害されたり、水分の多い糞でドロドロの状態になることは必至です。巣箱には入り口だけでなく、壁面にも小さい穴が開いているタイプのものがお勧めです。肺にカビが入り込むと、組織に癒着して、ほとんどが死に至ります。極力大きな巣箱で、通風に配慮しすることが必要です。多くの親は雛のそのうを餌でパンパンに満たしています。
巣立ち
 
生後約50日程度で巣箱から顔を覗かせます。この頃は十分に羽も生え揃い、ある程度の飛行も可能です。なかなか慎重な性格で、巣箱から出ることは容易ではありませんが、一度出てしまうと、それ以降は安心して出ています。親が雛に餌を与える仕草は、かなり激しく見えます。「ンガガガガ」と口を合わせて餌を移していきます。雛の顔はあどけなく、親の体を嘴でつつきながらねだる仕草は、本当に可愛いものです。
親分け
 
巣箱から出てもしばらくは親から給餌を受けています。生後60日前後で完全に独餌になるでしょう。この時期、粟穂など、雛が食べやすい餌を床の糞が付かない場所にたっぷり置いてあげることが、独餌に速やかに移行することにつながりますので、実行すると良いでしょう。若い親は巣立ちと同時に次の繁殖体制に入りますので、雛を十分に観察し、親分けすることが大事です。親分けしたあとは、夕方の鳥が寝る前にそのうを触り、餌が十分に入っていることを確かめる必要があります。
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